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頻発する盗撮の状況 – ゲームセンターでの盗撮

頻発する盗撮の状況

弊所がご相談や弁護のご依頼をいただく盗撮事件、ニュース等で取り上げられる盗撮事件において、よく見られる盗撮の状況を紹介します。似た状況で盗撮を行い、警察に逮捕・検挙されてしまった方やそのご家族の方は、お一人で悩みを抱えず、盗撮事件に強いアトム法律事務所の弁護士にご相談下さい。

ゲームセンターでの盗撮

ゲームセンターでの盗撮事件の事例

ゲームセンターで逮捕 夫が犯人を現行犯逮捕

高松北署は、ゲームセンターで兵庫県の女性(22)のスカート内を盗撮したとして、香川県迷惑行為等防止条例違反の疑いで、松山市の会社員の男(40)を現行犯逮捕した。「女性の下着を見たかった」と容疑を認めているという。逮捕容疑は高松市のショッピングモール内のゲームセンターで遊んでいた女性に後ろから近づき、手に持っていたスマートフォンでスカートの中を動画で撮影した疑い。同署によると、一緒にいた女性の夫(24)が盗撮行為に気付き、男を取り押さえた。同署は男がが高松市にいた理由などを調べている。
(産経新聞 2016年)

中学生の尻をバックに隠したスマホで盗撮

スマートフォンで女子中学生の尻を撮影したとして、前橋東署は、県迷惑行為防止条例違反(卑わいな行為の禁止)の疑いで、伊勢崎市行政課長のZ容疑者(55)を現行犯逮捕した。「間違いありません。尻に興味があった」と容疑を認めている。逮捕容疑は前橋市の大型商業施設内のゲームセンターで、中学2年の女子生徒の尻を、バッグに隠したスマホで撮影したとしている。ゲームセンターの女性店員がZ容疑者の不審な動きに気付き、取り押さえた。 伊勢崎市によると、Z容疑者は勤務態度などに問題はなかったという。  五十嵐清隆市長は「職員が逮捕されたことに大変驚いている。事実関係を把握した上で厳正に対処し、警察の捜査に最大限協力する」とコメントした。
(産経新聞 2019年)

女児のスカートの中を盗撮 母親が気づき110番

三重県警いなべ署は迷惑防止条例違反(盗撮)の疑いで、四日市市高角町の地方公務員、X容疑者(46)を現行犯逮捕した。逮捕容疑は、東員町内のショッピングセンターで、ゲームセンターを訪れていた鈴鹿市の十歳未満の女児の後ろから、スカートの中を携帯電話のカメラ機能で撮影した疑い。黙秘している。同署によると、女児の母親が盗撮に気付き、110番した。X容疑者は公立学校や教育委員会などの職員が加入する公立学校共済組合の組合員証を所持していたという。
(伊勢新聞 2021年)

消防士が盗撮 被害女性の夫が気づき現行犯逮捕

盗撮目的でゲームセンターに侵入したとして、大阪府警寝屋川署は建造物侵入容疑で、寝屋川消防署副士長の男(40)を逮捕しました。 容疑を認め、「過去にも2、3回やった」などと供述。男はかばんの中に動画撮影モードにしたスマートフォンを上向きに入れ、女性のスカート内を撮影しようとしていたといいます。客の男性(37)が、妻(32)に背後から近づく男に気付き、「なに盗撮しとんや」と腕をつかんで店員に引き渡しました。
(日刊スポーツ 2015年)

ゲームセンターでの盗撮の違法性

ゲームセンターでの盗撮は、各県が定める迷惑防止条例に違反します。
ここでは、埼玉県迷惑行為防止条例に基づいて、ご説明します。

(埼玉県迷惑行為防止条例)
第2条の2

何人も、正当な理由がないのに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚え させるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。

(1) 次に掲げる場所又は乗物にいる人の通常衣服その他の身に着ける物(以下この条に おいて「衣服等」という。)で覆われている下着又は身体を写真機、ビデオカメラその 他の機器(衣服等を透かして見ることができるものを含む。以下この号において「写真機等」という。)を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向け、若しくは設 置すること。

イ 住居、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服等の全部又は一部を着けない状態 でいるような場所

ロ 公共の場所又は公共の乗物(イに該当するものを除く。)

ハ 学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場 所又は乗物(イ又はロに該当するものを除く。)

2 (2) 前号イからハまでに掲げる場所又は乗物にいる人の通常衣服等で覆われている下着 又は身体をのぞき見し、又は衣服等を透かして見ることができる機器を用いて見るこ と。


第 12 条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は 100 万円以下の罰金に処する。

(1) 第2条の2第1項第1号の規定に違反した者

2 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は 50 万円以下の罰金に処する。

(1) 第2条の2第1項第2号又は第2項の規定に違反した者

3 常習として第1項の違反行為をした者は、2年以下の懲役又は 100 万円以下の罰金に処する。

4 常習として第2項の違反行為をした者は、1年以下の懲役又は 100 万円以下の罰金に処する。

上記にいう「公共の場所」とは、道路、公園、広場、駅、空港、ふ頭、興行場その他の公共の場所(乗車券等を公衆に発売する場所を含む。)をいい、「公共の乗物」とは、汽車、電車、乗合自動車、船舶、航空機その他の公共の乗物をいいます。ゲームセンターも不特定多数の者が自由に出入りできる施設であるため、公共の場所にあたります。
ゲームセンターでの盗撮の類型は、女性のスカートの中にスマートフォン等を差入れ、又は、上が映るようにしたカメラ等の入ったカバン等を女性のスカートの下に置いて、下着等の撮影をするというものですが、見知らぬ男性に、自分の極めてプライベートな部分を密かに撮影されるということは、これを知った女性を極めて強く羞恥させ、不安を覚えさせる行為といえます。

盗撮事件がゲームセンターで頻発する背景

ゲームセンターは、頻繁に盗撮事件が生じている場所の一つです。警察庁が令和二年に公表した警察白書によると令和元年の盗撮の摘発件数は3,953件で、そのうちゲームセンター・パチンコ店での盗撮は151件に上ります。(全体の3,8%)
ゲームセンターで盗撮事件が起こりやすいのは、どうしてでしょうか。それは、ゲームセンターが、(1)盗撮の加害者・被害者となり得る人が多い、(2)盗撮の機会が生じやすい、(3)盗撮の手段となる道具を用いやすい、(4)盗撮をしていることが気付かれにくい場所だからだと考えられます。

(1) ゲームセンターは盗撮の加害者・被害者となり得る人が集まる場所

当然のことのようですが、盗撮事件が生じるのは、盗撮を行う男性と盗撮の対象となる女性がいる場所です。男性と女性がいない場所では盗撮事件は起きません。逆に、盗撮の潜在的な加害者となる男性と被害者となる女性が多く集まる場所では、人の少ない場所よりも相対的に盗撮事件が生じやすくなります。
盗撮事件の被害の中心は、10代〜20代の女性です。そして、ゲームセンターにはプリクラやUFOキャッチャー等、若い女性に人気で、かつ、立った状態で使用・遊戯のできるものが多数設置されています。そのため、ゲームセンターは、盗撮の被害となりやすい女性が集中しやすい場所と言えます。また、ゲームセンターは男性も多く来店する場所であり、自然な形で入店し、店内を回ることが可能です。さらに、ゲームセンターは繁華街などに建てられる傾向があり、不特定多数の男女が来店します。これが、盗撮事件が頻発することの前提です。

(2) ゲームセンターは盗撮の機会が生じやすい場所

平成23年の警察庁の発表によると平成22年の盗撮の摘発件数は1,741件で、そのうちの98%に当たる1,702件が「下着などの盗撮」でした。平成25年の警察白書には盗撮された部位に関する統計は掲載されていませんが、下着など、スカートの下から密かに撮影がされているケースが多いと考えられます。
上述の通り、ゲームセンターにはプリクラ等、若い女性が好み、かつ、立ったまま利用できる機械が多数あります。これらの多くには、利用者の注意力の多くを画面、景品、クレーンなどに集中させ、周囲への注意を散漫にさせる要素があります。また、これらの機械は、一定のパターンのもとで撮影等を進行させるため、男性は、女性の周囲に対する注意力が最も落ちるタイミングを見計らうことが容易であるといえます。
さらに、ゲームセンターでは①女性の後ろに並ぶこと、②女性の周囲を何度か往復すること、③女性の周囲で遊戯をすること等を自然・容易に行うこと、ができます。
そのため、ゲームセンターは盗撮事件の大半を占める「下着の盗撮」を行う機会が生じやすい場所となっています。

(3) ゲームセンターは盗撮の手段となる道具を用いやすい場所

ゲームセンターは、視界を遮る大きさの機械が比較的狭い間隔で設置されており、見通しがさほどよくないのが一般的です。そのため、周囲から盗撮をしている様子を目撃されにくい環境であるといえます。
また、現代ではスマホやカメラ付携帯電話が広く普及しており、遊戯中のみなならずゲームセンター内の移動中にこれらを操作する人がいても、不自然だと思われない状況になっています。
他人の目を警戒しなくてはならない範囲が限られており、かつ、スマホ等を操作しながら女性に近づいたとしてもあやしく思われないため用いやすいということが、ゲームセンターで盗撮事件が起きやすい理由の一つとなっています。

(4) ゲームセンターは盗撮をしていることが気付かれにくい場所

上述の通り、ゲームセンターは、視認性が比較的低く、女性が周囲への注意を散漫にしがちな場所です。一方、男性がスマホを使用することは一般化しています。そのため、女性は、男性が周囲でスマホを操作しながらうろうろしていても、自分が盗撮されているとは気付きにくいと考えられます。


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